値引の好きな関西人
2012.10.27 Saturday
ロンドンのジョンロブという高級紳士靴の本店を訪ねたとき、お目当ての靴のプライスを聞いたら
10数万円という。関西人丸出しで、早速値引交渉に入ったら、その女子店員がちょっと困った顔を
して、近くのメモに地図を書き出した。それを差し出し「あなたの行くべき店はこの店です」と申し訳
無さそうに断られてしまった。さすがイギリスというのは優雅な国だと思った。
関西人は値引にうるさいとの評判である。でも何が何でも安くすればいい、というものでもない。
欲しい商品、気に入った店、肌の合う店員を見定めて、自分だけに対する誠意を期待するのだ。
正価が高い安い、予算に合う合わないの問題では無い。「どこどこの店のだれだれに相談してみー、
キッとあんじょうしてくれるでぇ!」が信用につながる。ネットの安売りとは趣が違うのだ。
関西では「値引く」ということを日常的に「勉強する」と表現する。商人が値引交渉を通じて商売を
勉強させてもらったお礼に、感謝をこめてお返しするという意味だろう。
かくてショールームでは今日も、
お客様 「オッチャン、もっとシッカリ勉強してーや!」
お店のオッチャン 「いえいえ、もう充分勉強させてもろてますー」
お客様 「何の、オッチャン!まだまだ勉強が足らんで〜!!」
てな会話が繰り広げられてることだ。
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